コラム
冊子の本文は1段組み・2段組みのどちらがいい?
文章と図表に合わせた選び方
公開日:2026年10月16日

会報や報告書の本文には、左右に分けずに配置する「1段組み」と、左右に分ける「2段組み」があります。横に広い表や図を文章と一緒に載せるなら1段組み、1行が長く、次の行を追いにくいなら2段組みが候補になります。ただし、小さな冊子を2段に分けると、かえって改行が増えて読みにくくなることもあります。
ここでは、横書きの冊子を例に、段組みの違いと選ぶときに見たい箇所をご紹介します。
1段組みと2段組みで、読み進め方が変わる
横書きの1段組みは、上から下へ読み進めます。一つの文章を2段に組む場合は、左の段を下まで読んでから、右の段の上へ進みます。
1段組み
一つの幅で、下まで読む
2段組み
左の下まで読んだら、右の上へ
段を分けると、同じ文字サイズでも1行に入る文字数は少なくなります。A4の報告書などで行末から次の行頭へ目を戻しにくいときは、2段にして1行を短くする方法があります。一方、A5の冊子で文字を大きめに使う場合などは、1段の方が文章を途切れずに追えることもあります。
表や写真は、段の幅に無理に合わせない
文章が2段でも、図表まで同じ幅に収める必要はありません。項目の多い表を片側の段に縮めると、数字や注記が小さくなります。たとえば、活動報告の文章は2段で組み、横に長い日程表はその下で左右の段をまたぐ幅にする、といった配置もできます。
図表が多い報告書なら、最初から1段組みにして、説明文のすぐ下へ表や図を置く方がすっきりまとまる場合もあります。短い活動紹介をいくつか載せる会報では、左右の段に別の記事を置き、それぞれの本文と写真を同じ段にまとめる使い方もあります。
図表が説明文から離れる場合は、本文と図表の見出しに共通の番号を付けます。たとえば、本文に「表1を参照」、表の上に「表1 年間の活動予定」と入れておくと、読む人が対応する表を探せます。表がページをまたぐ場合や横幅が足りない場合の整え方は、冊子に載せるExcelの表についての記事でも紹介しています。
2段にしても、ページ数が減るとは限らない
段を分けると、段と段の間に余白が必要になります。改行の位置や、段落の終わりに残る空きも変わるため、同じ文字サイズでも収まる文章量は一定ではありません。見出しや写真の置き方も、必要なページ数に影響します。
特に、大きな文字で読める冊子にしたいときは、ページ数に合わせて文字を小さくする前に、段の幅や図表の配置を見直したいところです。希望するページ数に収まらなければ、本文を短くするか、ページを増やすかも含めて考えます。
迷ったら、代表的なページで比べる
レイアウトを検討するときは、同じ原稿を1段と2段に組んだ見本があると比べやすくなります。文章が続くページと、図表を含むページを選ぶと、本文と図表の両方を確かめられます。画面の拡大表示だけで決めず、仕上がりの大きさで紙に出して読んでみましょう。
- 本文:行を読み終えたあと、次の行の頭を迷わず追えるか
- 段の切り替わり:左の段から右の段へ、文章の続きを自然に読めるか
- 図表:本文から参照する表や図を探しやすく、細かな文字も読めるか
比較するときは、冊子のサイズ、本文の書体・文字サイズ・行間をそろえると、段組みによる違いを見やすくなります。読みづらい箇所があれば、「この長い段落で行を見失う」「表の数字は今の大きさを保ちたい」など、実際に感じたことを制作時に伝えてみてください。
原稿に合う紙面づくりをご相談いただけます
西谷印刷では、Wordなどの原稿から、見出し・本文・図表の配置や段組みを整える組版・DTP制作に対応しています。段組みを自分で仕上げてから相談する必要はありません。現在の原稿と希望する冊子のサイズ、参考にしたい前回の冊子などがあればお知らせください。印刷・製本までまとめてご相談いただけます。
参考:Adobe 「テキストの整列または均等配置」(複数の段をまたぐ見出しなど、段組み内の配置について)。2026年10月6日確認。
