コラム
印刷物の校正では何を見る?
文字・画像・ページ順を見落とさない確認ポイント
公開日:2026年7月23日
校正用のPDFや校正紙を受け取ったとき、誤字脱字だけを見て確認を終えていないでしょうか。印刷前の校正では、文章の内容だけでなく、数字、画像、ページ順、折りや製本を含めた仕上がりまで見ておく必要があります。
校正とは、印刷へ進む前に内容やレイアウトを見直す工程です。この記事では、西谷印刷の制作部門などから校正データを受け取った発注側の方を想定し、印刷物の種類を問わず使える確認の順番を整理します。
制作側でもレイアウトや修正内容を確認しますが、会社名、氏名、日付、金額などが発注内容どおりかは、発注側でなければ判断できない部分があります。校正データを完成形として見ながら、意図と合っているかを確かめます。
この記事でわかること
- 確認する校正データの範囲をそろえる方法
- 文字・数字・画像で見落としやすい箇所
- 冊子のページ順や見開きを見るポイント
- 折り・製本・色をどこまで校正で見るか
- 修正後から校了までの見直し方
最初に、どのデータをどこまで確認するかをそろえます
まず、今回確認するファイルが最新版か、全ページ版か差し替えページだけかを確かめます。差し替えページだけが送られている場合は、そのページだけを確認するのか、全体も見直すのかを区別します。
冊子なら、表紙から裏表紙まで必要なページがPDFに揃っているかを見ます。複数のPDFや添付画像がある場合は、どれが校正用で、どれが参考資料なのかを先に分けます。確認するファイルが曖昧なままでは、その後の指摘が別の版へ向いてしまうことがあります。
確認を始める前に、校正データ、元原稿、前回伝えた修正内容を手元に並べます。校正データだけを読むよりも、元の内容や修正指示と見比べたほうが、差し替え漏れや意図しない変更に気づきやすくなります。
文字は、文章と重要な情報を分けて読みます
文章は最初から通して読み、誤字脱字、漢字の使い分け、句読点、改行、見出しと本文の対応を見ます。そのあとで、会社名、氏名、日付、電話番号、URL、価格、単位など、間違えると影響が大きい情報を元の原稿と照らし合わせます。
表や料金一覧は、横方向だけでなく縦方向にも追います。項目名と数字の組み合わせ、税込・税別の表記、数量と単位がずれていないかを一つずつ見ます。文章を読む作業と数字を照らし合わせる作業を分けると、見る目的が混ざりません。
画像は、内容・向き・切れ方を見ます
掲載する画像が正しいか、左右が反転していないか、必要な部分が切れていないかを見ます。人物や商品を示す写真では、キャプションと画像の組み合わせも確認します。似た画像を複数使う場合は、重複や差し替え漏れにも注意します。
確認用PDFは、送受信しやすいよう画像が圧縮されている場合があります。画面上で画像が粗く見えたときは、その見え方だけで印刷用画像の状態を決めず、手元に元画像があれば同じ箇所を拡大して見比べます。
冊子は、表紙から裏表紙までページ順に見ます
冊子やパンフレットでは、表紙、本文、裏表紙まで順番に送りながら、ページ番号、見出し、目次、白紙ページの位置を見ます。目次にページ番号がある場合は、本文の開始ページと一致しているかも照らし合わせます。
画面に表示されるPDFのページ番号と、紙面に印刷されたページ番号(ノンブル)は一致しないことがあります。目次や本文中の参照先は、紙面に表示されたページ番号を基準に照らし合わせます。
見開きで一つの写真や図を使うページは、左右のつながりも確認します。PDFの表示順だけでは左右を想像しにくい場合があるため、見開き表示に切り替えるか、紙へ出して並べると全体の流れが分かります。
仕上がりサイズと折り・製本を想像して見ます
画面で見るPDFだけでは、実際の大きさや紙を手に取ったときの印象が分かりにくいことがあります。文字の大きさ、余白、写真の比率が気になる場合は、仕上がりと同じ大きさで印刷するか、校正紙で確認します。手元のプリンターで出力するときは、「実際のサイズ」や「100%」を選び、拡大・縮小がかかっていないことも確かめます。
二つ折りや三つ折りでは、折り位置の近くに文字やQRコードがないか、折ったあとに読む順番が自然かを見ます。冊子では、綴じる側の余白や、見開き中央に重要な文字がかかっていないかも確認します。折りや製本の位置を画面上で確認しづらい場合は、確認方法について西谷印刷へご相談ください。
色は、校正方法による違いを踏まえて見ます
画面の明るさや色の設定、使用する用紙、印刷方法によって、色の見え方は変わります。PDF校正では文字やレイアウトを確認できますが、画面表示だけで実際の印刷色をそのまま判断することはできません。
ロゴの色や写真の明るさなど、色が重要な印刷物では、どの方法で色を確認するかを印刷会社と相談します。紙に出した校正でも、本番と用紙や印刷方法が異なる場合は見え方が変わるため、何を確認できる校正なのかを先に確かめます。
修正した箇所は、周囲まで続けて見直します
文章を一行追加すると、次の段落が移動したり、ページの最後に一行だけ残ったりすることがあります。写真を大きくすると、近くの見出しや余白が変わる場合もあります。修正した部分だけでなく、その前後とページ全体を見ます。
修正前の校正データや修正指示を手元に残し、伝えた内容が一つずつ反映されているかを見ます。ページ数が変わった場合は、目次、ページ番号、本文中の参照先も見直します。修正内容を伝えるときは、対象ファイル、ページ番号、修正前後を分けて書くと、どこまで直すのかが伝わります。
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全体を見る
ページ数、順番、見開き、余白、折りや製本を通して見ます。
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文字と数字を見る
文章を読んだあと、氏名、日付、電話番号、価格、単位を元原稿と照らし合わせます。
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画像を見る
画像の内容、向き、切れ方、キャプションとの組み合わせを見ます。
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修正後を見る
直した箇所だけでなく、前後の文章、ページ番号、目次まで見直します。
校了前に、未確定の箇所が残っていないかを確かめます
校了とは、印刷内容に問題がないことを確認し、印刷工程へ進める状態にすることです。最後に、確認したファイル名、ページ数、修正済みの箇所を見直します。複数人で確認している場合は、全員が同じ最終版を見ているかも確かめます。質問や未確定の文章が残っている場合は、校了とは分けて伝えます。
校正で確認する内容と、部数、用紙、加工、納品先などの注文仕様は役割が異なります。印刷内容の確認を終えるときも、最終的な注文仕様が見積書や連絡内容と一致しているかを別に確認します。
印刷物の校正は、誤字を探すだけではありません。確認する版をそろえ、文字と数字、画像、ページ順、仕上がり、色、修正後の周辺を順に見ることで、何を確認したかが明確になります。すべてを一度に見ようとせず、見る目的を分けて進めることが大切です。
