コラム
PP加工とラミネート加工の違い。
印刷物の用途に合わせた考え方
公開日:2026年5月28日
更新日:2026年10月8日
PP加工は印刷物の表面に薄いフィルムを貼り、質感を変えたり、擦れや汚れを抑えたりする加工です。これに対し、メニューや掲示物などをフィルムで挟み、紙の周囲まで閉じる加工もあります。選ぶときのポイントは、表面だけを保護したいか、紙の端まで覆いたいかです。
ラミネートという呼び方は、フィルムを貼る加工全般に使われることもあります。この記事では、周囲を閉じる「パウチ」と呼ばれる加工をラミネート加工として、PP加工との違いを説明します。依頼先によって呼び方が異なるため、見本や図を添えると、希望する仕上がりを伝えやすくなります。
紙の端までフィルムで覆うかが違います
PP加工では、加工した面はフィルムで覆われますが、切り口には紙が出ています。周囲を閉じるラミネート加工では、紙より大きなフィルムを使い、紙の外側で上下のフィルムを接着します。
フィルム紙
PP加工:切り口に紙が出る
片面PPの例。両面に貼っても、紙の端まで包む仕上げとは異なります。
ラミネート加工:紙の外側で閉じる
紙の周囲に、フィルム同士が接着した透明な縁が残ります。
端の構造を示す模式図です。紙とフィルムの厚さや縁の幅は、実物の比率ではありません。
透明な縁を紙の大きさまで切り落とすと、端を閉じた状態ではなくなります。穴あけなどで紙まで貫く場合も、そこから水が入る可能性があります。仕上がり寸法は、紙だけの寸法か、フィルムの縁も含めた寸法かを分けて伝えましょう。
手ざわりと厚みは、紙とフィルムの組み合わせで変わります
カードや冊子の表紙で、光沢や落ち着いた質感を加えたい場合はPP加工が候補です。グロスとマットの違い、見本の見方は「PP加工の選び方」で紹介しています。
周囲を閉じるラミネート加工は、繰り返し手に取るメニューや案内カードなどで使われます。紙とフィルムの厚さによって張りや曲がりやすさが変わるため、「硬めにしたい」「手で曲げられる程度にしたい」といった希望もお知らせください。加工名だけで厚みや手ざわりが決まるわけではありません。
水濡れや屋外利用は、使い方まで伝える
たとえば飲食店のメニューでも、店内で手に取るだけなのか、水滴を拭き取りながら使うのかでは、必要な保護が変わります。屋外の案内なら、雨に直接当たるか、何日くらい掲示するかも選ぶ材料になります。
どちらの加工も、あらゆる条件での完全防水や長期屋外利用を保証するものではありません。切り口や穴の有無、擦れ、設置期間を含めて検討します。用途によっては、LIMEXのような耐水性のある素材も候補になります。
相談には、使う場面と仕上がりの希望を
加工を決める前でも、使い方からご相談いただけます。次の情報が分かると、紙と加工を合わせて検討できます。
- 作るもの、サイズ、部数、必要な日
- 使う場所と期間、手に取る頻度、水濡れの有無
- 希望する光沢、厚み、手ざわり
- フィルムの縁、穴あけ、角の丸みなどの希望
今使っている印刷物や、気に入った仕上がりの見本があれば、合わせてお見せください。印刷からの依頼か、印刷済みの紙への加工かもお知らせいただけると、ご案内が進めやすくなります。
